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高倍率ズームレンズの軌跡は、「モデル71D」から始まりました。「高倍率ズームの歴史はタムロンのモデル71D(AF28-200mm F/3.8-5.6ASPHERICAL;1992年発売)から始まった」といっても過言ではないほど、このレンズを抜きに高倍率ズームを語ることはできません。
「モデル71D」が発売された当時、一眼レフカメラ用のズームレンズは、28〜70mmの標準ズームと70〜210mmの望遠ズームの2本のレンズをまず揃え、一眼レフならではの多彩な撮影を楽しむことが一般的でした。いわゆるダブルズーム時代の到来です。「標準ズームと望遠ズームを使い分ける」というのが当時の常識で、ようやく2本のズームレンズで、撮りたいほとんどの被写体がカバーできる時代になってきていたのです。
「モデル71D」は、その2本のズームレンズを1本にまとめてしまった、画期的なズームレンズです。「モデル71D」によって、レンズを交換することなく、ズーミングによる画角とパースペクティブの変化が1本のレンズだけで存分に楽しめる、「高倍率ズーム」という新たなカテゴリが確立されたのです。
しかも、「モデル71D」は、ズーム倍率7.1倍という信じられないほど大きな画角変化量を持ちながら、全長81.5mm、質量430gとコンパクトで、携帯性に優れたサイズで開発されました。また、コンパクト化と高画質を実現する高価な非球面レンズを採用しながら5万円をきる低価格を実現し、従来のズームレンズが持っていた“重く、大きく、そして価格が高い”のイメージをまさに一新してしまったのです。
「モデル71D」につけられたキャッチフレーズは、“ズーム一本勝負”。このレンズで、ズームレンズに関するタムロンの高い技術力は、世界にはっきりと認められることになります。そして、「モデル71D」の登場によって、高倍率ズームレンズの歴史が幕を開くことになったのです。 |
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