今回のレンズ 18-270mm

黄金色に輝く相模湾

黄金色に輝く相模湾 写真と文:豊田 直之

レンズのズームを望遠側200mmにして撮影。手持ち撮影なので、手ぶれしないようにVCをオンに。海面の輝きの色が出るように、WBを太陽光にセット。静かにシャッターを押した。

 

キヤノンEOS40D・タムロン18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD(200mmで撮影)・絞り優先AE(F7.1・1/6400秒)・ISO:800・WB:太陽光・手持ち撮影/神奈川県・丹沢より

 

丹沢の中腹で探し当てた「財宝」

私の水中撮影の本拠地は、家からも近いこともあり、葉山、城ヶ島、茅ヶ崎といった相模湾や三浦の海。もう30年近く潜っているエリア。

ここ数年、今までの水中作品をある形にまとめようと考え、海の水のルーツを探す旅に出ている。つまり、広大な海の最初の一滴となる水を求め、「水の輪廻」をテーマに撮影活動を繰り広げている。この日も、相模湾へ注ぐ水を求めて、丹沢山系の塔ノ岳(1491m)を早朝から登り始めていた。

ちょうどこの山の中腹にさしかかったときのこと。目の前に大きく視界が広がった。湘南のシンボルのひとつである茅ヶ崎沖の「烏帽子岩」が小さく見え、その背後に三浦半島の先端部、そしてなんと東京湾や房総半島までがうっすらながらも見渡せるではないか。広い焦点域の中からそれらのすべてを絶妙なバランスでフレーミングした。
朝日が昇り、雲の間から太陽の光が柔らかく注ぐと、なんと相模湾はまるで探しあてた財宝のように黄金の輝きを放ち始めた。

豊田直之(とよだ・なおゆき)

豊田直之(とよだ・なおゆき) 水中撮影を必殺技とする冒険写真家。1959年横浜生まれ。東京水産大学(現・東京海洋大学)水産学部卒。中村征夫氏に師事。独立後に海の撮影プロダクション「ティエムオフィス」を設立、同代表。
海はもとより、川や滝壺にも潜り、また山へも登って果敢に撮影する。NPO法人「海の森・山の森事務局」理事長。著書も多く、テレビやラジオの出演も多い。
ホームページ= http://www.toyoda-marine-office.com/

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