川合麻紀のおしゃれなSP AF60mm F/2 Di IIマクロ撮影術  閉じる閉じる
キヤノンEOS50D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/4、1/60秒)・+1.7補正・ISO400・WB:太陽光
■写真A
水滴の撮影は、絞り優先AEで絞りを少し絞りたいところですが、手持ち撮影だったので、絞りの数字はF/4でシャッター速度をかせぎました。AFなどである程度ピントを合わせたら、ファインダーをしっかりと見ながら、後は自分の体の前後で最終的にピントを合わせます。シャッターを切るときには、息をとめるのがコツです。

キヤノンEOS50D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/4、1/60秒)・+1.7補正・ISO400・WB:太陽光

キヤノンEOS50D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/4・1/400秒)・+1.3補正・ISO200・WB:AWB 撮影地:ファーム富田
■写真B
カリフォルニアポピーの葉っぱの影が面白いと思い、マクロ撮影しました。面白いと感じた部分がわかりやすいようにフレーミング、そして伝えたい部分にピントを合わせましょう。しっかり露出補正をして、思った明るさに撮ることが、きれいな色を出す秘訣です。

キヤノンEOS50D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/4・1/400秒)・+1.3補正・ISO200・WB:AWB 撮影地:ファーム富田

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「花」写真を撮るときのポイントとコツ
「花」写真を撮るときのポイントとコツ
●虫の世界の住人になったつもりで植物を観察しましょう。
全体もきれいですが、シベや花びらのフチなどの部分アップも素敵です。
●ふんわり写真を撮りたいなら ~ピントをあわせた部分だけをシャープにして背景はぼかしたいなら~
絞り優先AEで絞りの数値(Fの数値)を小さくしましょう。F/4を基準に、もっとボカしたいなら数値をさらに小さくしましょう。
●きれいに撮るには、明るさが大事です。
露出補正をして、見た目の明るさ、あるいはイメージの明るさで撮影しましょう。
●可能なら三脚を使いましょう。
ベランダ、お庭などで花を育てていると、その育つ様子を撮りたくなります。また、旅先で花畑などに行ったときも、思わず写真が撮りたくなります。
マクロレンズ1本あれば、いろいろな花写真を楽しむことができます。


LESSON[1] マクロレンズの定番、接写にトライしよう

まず、マクロレンズの定番、接写に挑戦してみましょう。
小さなお花に近寄って、画面いっぱいに大きくとらえてもいいですし、大きなお花を部分的に切り取っても素敵です。
マクロレンズで寄って花を観察すれば、普段気がつかない形やグラデーションの美しさの虜になるはずです。


写真Aは、雨の日に、しずくを撮ったものです。しずくに近づいてみると、その球体の中にはさまざまなものが映り込んでいます。
しずくは思いの外、奥行きがあるので、全部にピントを合わせようと思うと、かなり絞りを絞る(絞りの数字を大きくする)必要があります。今回は絞りをF/4にして、水滴の映り込みだけにピントを合わせてみました。
ちなみに、花のクローズアップ撮影は、絞り優先AEで 絞りはF/2~8程度を目安にするといいでしょう。

はじめはF/4くらいで挑戦してみて、もっとボカしたければ絞りを開けて(Fの数値を小さくする)、もっと奥までピントを合わせたければ絞りを絞って(Fの数字を大きくする)など、調節してみてください。


写真Bは、カリフォルニアポピーです。
寄ってじっくり観察していると、葉の影が花びらにおちていたので、その部分にクローズアップしてみました。影の形の面白さと、花びらのドレープのグラデーションが表現できました。

LESSON2

LESSON [2] 普通のレンズのように風景を切り取ってみよう

マクロレンズは、接写用のレンズと思っている人が多いですが、普通のレンズとして、遠くを撮るのにも使えます。

写真Cは、写真Bを撮った花畑の風景です。広い範囲が写るように少しだけ離れてみました。APS-Cサイズのセンサーを持つカメラでの60mmは、フルサイズセンサーで換算すると約90mmで、中望遠レンズになります。被写界深度(ピントが合って見える範囲)は浅めなので、遠くにピントを合わせて絞りを開けると(絞りの数字を小さくする)手前はボケやすくなります。今回はわざと手前をボカして花の形と色でボリュームをもたせてみました。


写真Dはフラワーガーデンの様子です。花を部分的に撮るだけでなく、花があふれる庭や景色なども撮っておくと思い出になります。

キヤノンEOS50D・タムロンSP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/4・1/320秒)・+1.7補正・ISO200・WB:太陽光 撮影地:ファーム富田 ■写真C
遠くを撮影すれば、広い範囲を写すことができます。わざと少し低い位置から、近くにある手前側の花をぼかしながら撮影しています。手前をボカしたかったので、絞りは少なめにF/4で、ピントは花畑の遠くに合わせました。

キヤノンEOS50D・タムロンSP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/4・1/320秒)・+1.7補正・ISO200・WB:太陽光 撮影地:ファーム富田

キヤノンEOS50D・タムロンSP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・プログラムAE(F/7.1・1/500秒)・+0.3補正・ISO400・WB:太陽光 撮影地:上野ファーム
■写真D
上野ファームのガーデンを散歩しながらスナップ撮影しました。こういう時には気軽にプログラムAEで撮影するといいでしょう。ピントは煉瓦部分に合わせています。スナップ中、気になるお花があれば、クローズアップ撮影もできる、それがマクロレンズのいいところです。
1本のマクロレンズでも、寄って撮ったり、離れて撮ったりしながら、花写真を楽しんでください。

キヤノンEOS50D・タムロンSP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・プログラムAE(F/7.1・1/500秒)・+0.3補正・ISO400・WB:太陽光 撮影地:上野ファーム
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LESSON2
チェックポイント!
絞りの数値の選択でボケ味をコントロールしよう

一眼レフで花の写真を撮るなら、撮影モードの「絞り優先AE(Av、Aモード)を使って撮影しましょう。このモードは、絞りの数値を自分で決めることで、ボケ味のコントロールをすることができます。

 絞りの違い
絞りF/2.0
絞りF/2.0
絞りF/5.6
絞りF/5.6
絞りF/16
絞りF/16
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写真は、60mmマクロレンズを使い、スプレーマムの花をアップで撮影したものです。ピントはスプレーマムの中心の黄色い部分にあわせています。
この60mmマクロレンズは、一番小さくできる絞りの数値はF/2.0です。比較として、F/5.6で撮影した写真と、F/16で撮影した写真を並べてみました。F/2.0の写真はピントを合わせた中心部分だけにピントが合っていて、手前の花びら、奥の花びら共にボケています。全体にふんわりした雰囲気です。
絞りの数字を増やすごとに、ピントが合う範囲が前後に広がっていき、F/16の写真では、花一輪のほとんどにピントが合っているように見えます。
どの絞りがいいかは好みです。絞りの数値で自分の好きな感じにボケ味をコントロールしてみましょう。
ちなみに、絞りの数値は、カメラで設定したときには、ファインダーでは変化がわかりません。写真になってはじめて違いがあらわれます。

● 絞りの数値とは?
絞りの数値はレンズによって一番少なくできる数字と大きくできる数字は違いますが、たとえばF/2.0、F/2.8、F/4、F/5.6、F/8、F/11、F/16、F/22というような羅列になっていて、これら隣り合わせの数字は1段違いといいます。現在のカメラでは、これらの数字の間に、1/2か1/3の細かい数字の羅列があります。
第2回の講座は、「フラワーアレンジメントをおしゃれに撮る」です。