川合麻紀のおしゃれなSP AF60mm F/2 Di IIマクロ撮影術  閉じる閉じる
キヤノンEOS7D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/1500秒)・+1補正・ISO400・WB:太陽光
■写真A
パピヨンにしては大型の「陸」君、チェアーに座る姿は風格があります。日陰だったので、毛並みがやわらかく表現できました。チェアーの青い色が毛色をひきたてています。画面の中にかなり白の分量があるので、露出は+1補正しています。

キヤノンEOS7D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/1500秒)・+1補正・ISO400・WB:太陽光

キヤノンEOS7D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/350秒)・ISO400・WB:AWB
■写真B
フラットコーテッドレトリバーの「ろくべえ」君です。この時は薄曇りで光が回っている状態でした。黒いワンちゃんは、画面いっぱいに撮るときには露出補正が0~マイナス側になります。この写真では完全なるアップではなかったので、露出補正なしでの撮影でした。

キヤノンEOS7D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/350秒)・ISO400・WB:AWB

※写真をクリックすると拡大画像が表示されます。
ペット写真のポイントとコツ
ペット写真のポイントとコツ
●目にピントを合わせましょう
生き物は目が命!
ポートレート風に撮るなら、AFフレームは任意選択で1点に。
●絞り優先AEでF/4を基準に
絞りの数値(Fの数値)は少ないほうが背景はボケやすくなります。
もっとボカしたいなら数値をさらに小さくしましょう。
背景との距離があったほうが後ろはボケやすくなります。
●毛色で露出補正値が変わります
画面いっぱいにアップで撮影する場合、黒はマイナス補正、白はプラス補正です。
●動きをぶらさず撮るには速いシャッター速度が必要です
ISO感度は400~800目安に。室内なら800~1600を目安に。
明るさに合わせてセットしましょう。
●動き回るシーンならオートフォーカスのモードをAIサーボに切り替え、連写で撮影しましょう
目に入れても痛くないほど可愛いペットたち、ブログなどで毎日写真をアップしている方も多く見かけます。今や動物ブログからアイドルが生まれるほどです。可愛い姿を、より可愛く撮影したいですね!


LESSON[1] ピントは目に合わせて撮るのが基本です

犬や猫などの撮影は、基本的には子供撮影とカメラの設定はほぼ同じです。第3回「子供の可愛らしさを撮る」もご覧いただき、参考になさってください。

写真A~Cは、お外で家族とくつろいでいるところを撮らせていただいたものです。撮影のために、こうしてほしい、という指示をほとんどせずに家族の距離感で撮っています。

カメラの設定は、絞り優先AE、動いていないシーンなので、AFのモードはワンショットAFにします。もし多少の動きがあるようでしたら、AFはAIサーボAFに切り替えて撮影します。その他には、連写設定、AFフレームは1点を選んで撮る「任意選択」にするといいでしょう。

ワンちゃんの場合には、カメラからの距離が目と鼻でかなり違うことがあるので、AFフレーム自動選択にすると、鼻ばかりにピントが合って、目にピントがこないことがあります。そこでAFフレームを1つだけにし、目の部分でピント合わせをしたいです。目にピントを合わせたら、そのままシャッターボタン半押しをキープしながら構図を整え、シャッターを切ります。これをAFロックといいます。

もし、遠くから動く姿をとらえるような場合でしたら、AFフレームは自動選択でもかまいません。

写真Aは、アウトドア用の椅子に座っているパピヨンです。ワンちゃんの撮影を一人で行うと、犬から離れて望遠で狙うというのはむずかしいので、60mmくらいのレンズは、ちょうどいい距離感だと思います。


写真Bは、赤いタープの少し外側にいるフラットコーテッドレトリバーです。写真Aと同じ絞りF/2.8での撮影ですが、背景との距離によって、ボケ感がかなり変わります。背景との距離が離れれば離れるほど、ボケ感は強くなります。 どちらのワンちゃんも、目にピントを合わせています。絞りF/2.8ですと、鼻先にはピントは合わなくなりますのでピント合わせは重要です。家族、お友達という感じがでるように、目線での撮影です。


写真Cは、足下でお座りをしているパピヨンを見下ろす感じで撮影しています。つまりワンちゃんはカメラを見上げることになります。見上げられると、より可愛らしく感じるかも。地面と目までの距離は約35センチ、背景は地面になりますが、絞りF/2.8で十分ボケます。色を考えると地面はアスファルトでないほうが素敵かもしれません。
■写真C
パピヨンの「風太」君です。目にピントを合わせ、絞りF/2.8で撮りました。地面はややボケます。落ち葉や花びらなどを背景にして、季節感を出しても素敵です。

キヤノンEOS7D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/1000秒)・+1補正・ISO400・WB:太陽光

※写真をクリックすると拡大画像が表示されます。
キヤノンEOS7D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/1000秒)・+1補正・ISO400・WB:太陽光

LESSON [2] 室内撮影ではISO感度800~1600を目安に設定しよう

次に、猫ちゃんの写真をご覧いただきましょう。

室内での撮影です。窓から入る自然な光を活かして撮影しています。撮影方法、カメラのセッティングはワンちゃんの場合と同じです。

室内撮影がむずかしいのは、外に比べて暗いからです。猫の動きがブレて写るようでしたら、絞りの数値は少なめに、ISO感度は800~1600を目安に、部屋の明るさに応じてこまめに調節します。

また、室内での撮影は、絵柄的にいつも同じになりやすいので、布を使うなどして背景の色に変化をもたせてみてください。室内でも光の向きはありますので、順光で撮るか、逆光で撮るかで印象を変えることができます。たとえば、写真Dは順光、写真Eは逆光です。

キヤノンEOS50D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/250秒)・-0.5補正・ISO800・WB:オート
順光で撮影
■写真D
ペルシャ(チンチラ)とブリデッシュショートヘアのミックスの「プンタ」君です。深さのあるバスケットの中に兄弟たちと入っている状態です。一匹だけ立ち上がっているところを真上から撮影しています。光は上からで、バスケットの奥には届きにくいため、背景は黒くなりました。マクロレンズを使えば、可愛い顔にどんどん寄って撮影できます。もちろんパーツ撮りも可能です。
※撮影協力:茅ヶ崎「ねこのすみか」&下北沢「コッコラーレ」

キヤノンEOS50D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/250秒)・-0.5補正・ISO800・WB:オート

※写真をクリックすると拡大画像が表示されます。
キヤノンEOS50D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/150秒)・+0.5補正・ISO800・WB:オート
逆光で撮影
■写真E
ペルシャ(チンチラ)とブリデッシュショートヘアのミックスの「アダモ」君(右)と、「ルンバ」ちゃん。二匹仲良く籠に入った状態を横から目線の高さで撮影しています。背景は少し離してピンクのクロスを掛けて色を追加してみました。二匹にピントを合わせたいところですが、ぶらさないことを優先させ、絞りを開けて撮影しています。猫の後ろ上部に窓がある逆光の条件です。
※撮影協力:茅ヶ崎「ねこのすみか」&下北沢「コッコラーレ」

キヤノンEOS50D・タムロン SP AF60mm F/2 Di II MACRO 1:1(Model G005)・絞り優先AE(F/2.8、1/150秒)・+0.5補正・ISO800・WB:オート

※写真をクリックすると拡大画像が表示されます。

外からの自然光が弱い場合、室内の照明の影響を強く受けます。場合によっては、室内の照明は消して撮影したほうがきれいに仕上がります。 あまりに室内が暗い場合には、外付けストロボを天井バウンスして撮影するなどの工夫も必要です。

猫の場合には、自由な動きの中から、表情や仕草の動きの変化を連写で逃さずに撮影していただければ、可愛い写真になると思います。

撮影条件や、動きという意味ではちょっとむずかしい被写体でもありますが、その分、可愛く撮れたときの喜びも大きいのです。
気長に、のんびり撮影してみてください。
チェックポイント!
多頭の場合はどちらを主役にするのかを考えて撮影しよう
多頭の場合、どちらも主役にするか、どちらかが主役でどちらかが脇役にするかを考えて撮影します。

写真Fはどっちも主役の写真です。ただし、右のワンちゃんの方が少し手前にいるので、厳密に見ると奥のワンちゃんにはピントは合っていません。どちらもしっかりピントを合わせたい時には、カメラからの距離がどちらにも同じになるような位置から撮影すると、絞りの数値が少なくても両方にピントが合います。あるいは少し絞って撮影するという方法もあります。

写真Gは完全に1頭を主役にしました。こういう写真の場合には、それぞれの距離は離れていたほうがボケやすくなります。別のワンちゃんが一緒にいるという雰囲気を見せるような感じの写真になります。
(左)MIXの『プリン』ちゃん、(右)MIXの『ミルク』ちゃん
■写真F
(左)MIXの『プリン』ちゃん、(右)MIXの『ミルク』ちゃん
ゴールデンレトリバーの『ジュン』ちゃん
■写真G
ゴールデンレトリバーの『ジュン』ちゃん
※写真をクリックすると拡大画像が表示されます。

第5回の講座は、「お気に入りの小物・アクセサリーを撮る」です。