photo: Tamron CEO

鯵坂 司郎

株式会社タムロン
代表取締役社長

タムロンは社員を大切にする経営を実践しています。
会社として株主やお客様を大切にすることは当然ですが、当社はまず社員の満足度向上を目指しています。会社にとって大切なお客様に接するのは社員であり、社員の満足度が高いほどお客様への対応やサービスは向上していくと考えているからです。

また私は、「仕事はATMで」取組もうという行動指針を出しています。「ATM」とは、A(明るく)、T(楽しく)、M(前向きに)です。仕事には苦しく辛いこともありますが、後ろ向きに取組むよりも「楽しいと思ってやる」方がよい結果を生むと信じています。「ATM」と表現したのは、忙しい仕事をしている中でつい意識から抜けてしまうこの方針を、街中で「ATM」を見る度に思い出すきっかけにしてほしいという思いを込めています。会社としても、社員一人ひとりが笑って楽しく働ける環境を今後も整備していきます。

「三現主義」と「チーム力」が切り拓く未来

タムロンは1950年に創業しました。創業してまもなく一眼レフカメラ用交換レンズの設計、製造をはじめ、ビデオカメラ用、監視カメラ用など画期的なレンズを生み出してきました。近年は遠赤外線カメラ用、車載用などの分野も手掛けています。
これまで世の中になかった新しい製品を生み出してきたチャレンジの原動力は「三現主義」と「チーム力」です。「三現主義」は創業者の故新井会長の信条で、仕事のベースは「現場、現物、現実」であるという当社の経営哲学です。仕事において、判断を迷うこともありますが、机上の空論で考えるのではなく「現場、現物、現実」を見て判断すれば自ずと結果が見えてくるものです。
また、当社の製品は、本社で企画・設計し、国内外の工場で材料を調達し、試作・生産を行い、グローバルの営業部隊を通してお客様にお届けするというサイクルで世の中に出ていきます。お客様によりよい製品をお届けしたいという一つの目的のために、「チームタムロン」として団結し、様々な問題をクリアしていく「現場力」が、当社の強みです。

プロ意識を持った自律型社員

会社に入れば、新入社員であっても給与を受取ります。この給与は、「労働の対価」と同時に「期待する成果の対価」です。給与を受取る以上、「プロ意識」を持って欲しいと思います。
プロスポーツの世界では毎年新人がチームに入り、しばらくすると第一線で活躍する選手も出てきます。その中で、ベテランの選手も自分のポジションを奪われないように常に努力し切磋琢磨しています。会社も同じです。入社したからといってエスカレーター式に昇給・昇格していくものではありません。自分の業務における「プロ」はどんな人材なのか自ら考えて、理想に近づくために努力を惜しまないことが大切です。
「自律型社員」とは、周囲から与えられる研修や仕事のチャンス等を受身の姿勢で待つのではなく、目標を決めて自分なりに計画を立てることができる社員のことです。目標に対して必要な支援については、会社がバックアップします。計画通りに進まないことも出てくると思いますが、状況に応じて計画を軌道修正することによって、マイルストーンが見えてくるはずです。

“Good Company”になるために

私は、売上を優先して規模の大きな会社“Big Company”にすることよりも、まずは利益優先の優良企業“Good Company”を目指しています。“Good Company”が実現すれば、その先の“Big Company”にも発展していくでしょう。

これまでの経験を通じて、お客様との関係で最も重要なことは「信頼」だと思っています。海外駐在していた際にもお客様と直接交渉する場面が沢山ありましたが、常にWin-Winの関係を作ることに注力していました。値下げ交渉に応じる中でも、当社としての利益について相手に理解していただく必要があります。メーカーとして、利益は次の魅力ある製品をつくるための原資となるからです。こういったコミュニケーションに必要なのは、常日頃からの信頼関係です。

また、今後も会社を持続的に発展させるためには、写真事業だけでなく新しい事業の立上げも必要だと考えています。私自身、実は入社した当初はカメラや写真についてほとんど知識も興味もない状態でした。新入社員研修で店舗に出てゼロから学び、だんだんと写真業界の魅力に惹かれるようになりました。同じように、カメラや写真の知識がなくても、別の分野でのご自身の知識や経験を活かして新しいことに挑戦したい方、チャレンジ精神のある方の斬新なアイデアに期待しています。

今までのタムロンのベースはこれからも引き継いでいきますが、時代の変遷を経て技術も環境も変化しています。現状を超え、破っていける方、夢を持ってチャレンジできる方、世界を舞台に飛躍したい方をぜひお迎えしたいと思っています。

我々の輝かしい“未来”を創るためにチームタムロンの一員となって、今日そして明日の自分を磨いていきましょう!